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【土方歳三】に学ぶ事業推進力・起業という選択肢(新選組・蝦夷共和国より)

「新撰組」副長・土方歳三について、ご存じだろうか?
そのリーダーシップやビジネス組織との共通点について、紐解いていきたい。有名なところでは、司馬遼太郎の小説「燃えよ剣」の主人公として映画化され、岡田准一さんが迫真の演技を披露している。また最近では、アニメ作品「ゴールデンカムイ」の登場人物として知っている人も多いだろう。

彼は決して優等生では無かった・・若いころは「バラガキ乱暴者、不良少年)と呼ばれ、京都では新選組の鬼の副長と怖れられた。
その中で、「新選組」という組織をゼロから作り上げ、遥か遠い北海道の地で生涯を閉じるまでの人生を振り返るとともに、我々ビジネスマンが学ぶべきポイントを探っていきたい。

新選組とビジネス組織の共通点

組織マネジメント

新選組とビジネス組織の間には意外な共通点が存在する。五稜郭攻防戦の際、新選組は幕府奉行として大いに活躍した。ビジネスの世界でも、組織内でのリーダーシップやマネジメントが不可欠であり、土方歳三から学ぶ点は多い。
ビジネスリーダーも組織の一員としてチームを導くことが求められ、組織内の統率と調和、円滑な意思疎通が共通の課題と言えるだろう。

MVVによる事業推進

土方歳三が率いる新選組が明治維新の動乱期に活躍したように、組織が目指すミッション(Mission)やビジョン(Vision)を明確にすることはビジネスの成功に必要不可欠だ。新選組が幕末の激動の時代を生き抜いたように、ビジネスの場面でも事業を推進するための目標や戦略が必要である。
また、価値観(Value)が共有された組織ほど、メンバーのモチベーションが向上し成果につながることは共通点と言える。

土方歳三の生涯

生誕・家族について

土方歳三は、現在の東京都日野市の生まれである。後に新選組組長となる近藤勇とも、この地元道場で会った。
若いころは性格が荒くケンカ好き、家業の薬を売り歩きながら剣術修行と試合を重ねていたらしい。
その後、江戸幕府第14代将軍・徳川家茂警護のための浪士組に応募し、京都へ行き新選組を結成する。

皆さんが知る新選組が成り立つまで、実は何度も上司が変わっている。清川八郎、芹沢鴨、いずれも有能であったとされる人材は、外部刺客による暗殺、内部メンバーによる粛清により非業の死を遂げている・・
現代で言うと、政治家の派閥争い、上場企業の派閥闘争に近いのかもしれない。幕末は大昔のように感じる人もいるだろうが、実はまだ150年程昔の話で人間の性は大きく変わらないのかもしれない。

そういった波乱万丈の過程を経て、近藤勇・土方歳三・沖田総司を中心とする新選組は誕生するのである。このドラマは、司馬遼太郎の小説「燃えよ剣」に魅力的に描かれている。興味ある方は、ぜひ読んでみて欲しい。

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新撰組副長としての活躍

土方歳三は、新選組の副長としてその名を馳せた。大きく2点ほど紹介したい。

局中法度

まず、組を強くするために局中法度という規則を作り、徹底させた。

  1. 武士道に背くような行為をしてはいけない
  2. 新選組を脱退することは許されない
  3. 勝手に人の金を奪ったり借金したりしてはいけない

主な内容としては記載の通りだが、いずれも規則を破ると切腹である。
現在のビジネス組織に当てはめて考えてみて欲しい・・かなりブラック企業である。ただ、京都の治安を守る警察官として、組織メンバーの統率には、このような厳しい規則が必要だったのかもしれない。
土方歳三は、現代企業におけるCOO(最高執行責任者)である。

池田屋事件

池田屋事件は、幕末の1864年に京都・池田屋に潜伏していた長州藩・土佐藩などの尊王攘夷派志士を、新選組が襲撃した事件である。幕末ファンであれば、一度は聞いたことがある事件だろう。
多くが命を落とし負傷した志士達は、京都御所に火を放ち、その混乱に乗じて親王を幽閉、一橋慶喜・松平容保らを暗殺するという過激な構想を練っていたとも言われる。多くの有能な志士が命を落とした悲劇として知られるが、大事件を未然に防いだ新選組の活躍もまた大きな功績なのかもしれない。

戊辰戦争への参加と最期

その後、新選組は悲劇の道をたどることになる。
徳川慶喜による大政奉還で、江戸幕府は事実上終焉した。その後、1868年鳥羽・伏見の戦いに始まる戊辰戦争が勃発、土方歳三は負傷した近藤勇の代わりに新選組を率いて戦うが、新政府軍の攻勢の前に敗北を繰り返すことになる。
そして近藤勇の投降による斬首、弟分である沖田総司も病没、歳三は仙台から榎本武揚率いる旧幕府海軍と合流し、北海道・五稜郭攻防戦に至るのである。

北海道の地では、榎本を総裁とする「蝦夷共和国」(五稜郭が本陣)が成立し、歳三は幹部として陸軍奉行並となっている。
最後まで新選組を守り、遥か北海道の地で独立国建国を夢見た姿には、幕末ロマンを感じずにはいられない。

墓所とその後の伝説

近藤勇や沖田総司と共に、新選組の中心人物として活躍した土方の武勇伝は、後世まで語り継がれている。戊辰戦争では政府軍に参加し、激戦の中で命を落とした。松前での戦いで戦死した土方歳三の最期は、多くの人々に感動と敬意を与えている。
その勇姿は五稜郭公園に建てられた土方歳三の銅像でも偲ばれている。土方の名声は歴史だけでなく、現在にも受け継がれており、彼の逸話は多くの人々に勇気や感動を与えている。

土方歳三の逸話

土方歳三には数々の逸話が残されている。蝦夷共和国建国の夢や、新撰組の隊士たちとの友情など、多くの人々の心を打つ話が語り継がれており、土方歳三の人間味あふれるエピソードは彼がなぜ多くの人々に愛されたのかを物語っている。

起業と事業推進

アントレプレナーとイントレプレナー

ビジネスにおいて、起業家のことをアントレプレナーイントレプレナーに分類することが多い。
簡単に説明すると、アントレプレナーは自分で資金調達しリスクを負う、一般的な起業家である。
一方でイントレプレナーは、組織に属しながら、その資産や人材を活用して新しいビジネスを立ち上げる社内起業家を指す。
そういった意味では、土方歳三は新選組という組織を事業継承し、「蝦夷共和国」建国を目指したイントレプレナー的存在だったのかもしれない。

土方歳三の新選組からの事業承継や蝦夷共和国建国という起業への夢は、起業家精神を体現するものと言えるだろう。新しいビジネスを創造し、成長させていくためには、土方歳三のようなリーダーシップと統率力、執行力が求められる。

新選組からの事業承継

新選組の歴史や精神を受け継ぎながら、新たなビジネスの興隆を目指すことは容易では無かっただろう。しかし、過去の資産を活用し、その精神を継承することで、ビジネスの持続可能性を高めることができるはずだ。
新選組のような団結力と使命感は、ビジネスの世界でも重要な要素と言えるだろう。現在スタートアップ企業において、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)が重要視されているが、組織構築の過程において新選組から学ぶ点は多いだろう。

蝦夷共和国建国という起業への夢

土方歳三が抱いた蝦夷共和国建国という夢は、起業家の志に通じるものがある。ビジネスでも大きなビジョンを持ち、それを実現するための行動力と決断力が求めらる。蝦夷共和国建国はあくまで土方歳三の個人的な夢であったが、その情熱とリーダーシップは現代の起業家に多くの示唆を与えている。

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SHIRYU

東京で働くサラリーマン👔趣味は、映画と歴史、たまに旅行、土日はだいたい酒飲みながら映画観てます。 自分の経験と趣味を交えて、ためになる情報を発信していきたいと考えている今日この頃・・

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